社会福祉主事の仕事に就けば、生活困窮者から要介護者に至るまで、広く福祉分野で支援活動を行うことができます。安定した日常生活を送ることができない人たちに、救済措置として設けられた行政サービスを紹介して、安心して暮らせるように導くことが可能なのです。

自宅に籠りきりの独居老人に対しては、居宅訪問サービスや訪問入浴サービスを提案して、食事や排泄の介助や入浴の援助を実現することができます。育児放棄や家庭内暴力に悩まされている児童がいれば、児童相談所と連携して児童養護施設への入所を勧めることもできます。

また、自立を求める障害者に対しては、企業就労に向けて自立移行支援や自立継続支援などの行政サービスを案内することも社会福祉士の仕事になります。特に、障害者として認定されていなくても、発達障害や不安障害で自宅から外に出られない引きこもりの人たちを救済する行政サービスを活用することもできます。このように困っている人たちは、プロが援助しないと自力で最適な行政サービスを見つけて利用することは難しいでしょう。

社会福祉主事の仕事は、社会的弱者を救済するという重要な役割を担うので、大変魅力的な仕事と言えます。困窮者の相談を受けてアドバイスをするだけでなく、行政機関や民間の福祉サービス事業所とも連携して要支援者のサポートを行います。そこで、行政と要支援者の橋渡し役として活躍できます。行政サービスが開始された後も、要支援者の様子をチェックして援助計画の実効性を確認します。責任感を持って継続的な支援を行える点でも、社会福祉主事は達成感や充実感が得られる魅力的な仕事だと言えることでしょう。